自転車も乗せられる無料水上バス「ちゃり三保（さんぽ）号」を体験しました。

　運行は8月の週末とお盆の期間の限定ということで、僕は8月18日の日曜日の最終便、日の出桟橋12:00発の第3便の乗船を目指し、自宅から小径車のブロンプトンで出発。
　静岡市清水区マリンパークにある日の出のりばに11時10分に到着。普段はロードレーサーで走るこの距離が、暑さと小径車ということで少しばかり遠く感じました。大好きな静岡鉄道に折りたたんだ自転車を持ち込んで移動することも考えたのですが・・・、やはり走ってしまうところが自転車人の性でしょう。

　マリンパーク乗り場案内所の正面、「ちゃり三保号」の案内板を前に、まずは記念の一枚。


　案内所に入り「ちゃり三保号」に乗りたいと申し出ますと、切符ではなく紙一枚を渡され、住所と名前を書くように言われ、この紙一枚が乗船証の代わりのようです。


　味気ない対応に少し躊躇しながら、受付の横にあるメモ用紙を見ますと10:00発の第１便、11:00発の第2便の乗船数の数を表す「正」の文字が並んでいました。その数を見ると前の便はいずれも10人、いえいえ10台を満たなかった形跡を窺がうことが出来ました。受付で「30分前に３番のりばに」とうながされ乗り場案内所で休んでいると、ここにもありましたレンタサイクル。

　僕も理事として関わっている市と民間の連携組織「静岡市観光自転車ネットワーク協議会」が始めたレンタサイクル事業です。利用料は１回500円。市内の観光、宿泊施設などに約80台が設置されています。ちなみにレンタバイク選びにもアドバイスさせていただきましたので、利用者の反応も気になるところです。

　乗船時間となり３番乗り場へ。乗り場の前とサインを背景に写真をもう一枚。


　水上バスは以前にも乗船しているのでイメージはわかっていますが、今回は無料、そして三保松原が富士山世界遺産に入ったことで三保地区は俄然注目度が上がっている、さらに新たにレンタサイクルが目の前にあるという好条件が重なっていることから、自転車台数が気になるところです。
　一番に乗船して待っていると、来ました来ました年配ご夫婦がレンタバイクで、つづいて愛車のマウンテンバイクの若夫婦、そしてまたまた現れたレンタバイクのご年配の方々、そして出発直前には颯爽と初老の方がロードバイクで登場です。以前乗った時は１台もしくは2台で、観光自転車ではなく地元の方のようでした。これはスゴイ成果ですね。お陰で船のデッキは11台の自転車で大賑わい。


　約15分の船上の間、デッキで僕は愛車が倒れないよう支えているのが精一杯。この日は少し波も高く、お陰で立ち乗りも楽しいもので風景も楽しめました。


　三保桟橋を基点に三保の回遊性を高めようとした無料水上バスの企画は、手ごたえを感じられました。三保地区には連日、多くの行楽客が訪れています。アクセスの大半はマイカーかバスで「羽衣の松」に立ち寄り、そのまま引き返すスタイルが大半です。自転車で三保をゆっくりと巡ってもらうことで観光資源の掘り起こしと地元の方々が望むような賑わいにつながればと自転車人として期待しつつ、僕はクルマの渋滞を横目で見ながら小径車の愛車で、ゆっくりと三保半島を巡ったのでした。